【短篇】幼なじみ
ゆっくり、ゆっくり、蒼が分かるように説明していく。


蒼は「わからない」と言ってばかりだけど。


「うう~藤、頭よすぎぃ~。なんでこんなの分かるの!?」


「えぇ?なんでかなぁ~?」


こんな二人きりの状況だからかな??


ふと、吉井が言った「どこまでいった?」が脳裏に過ぎる。


う~ん??


吉井の言葉にこんなに、考えなくちゃならないなんて釈然しない。


だけど、俺も男みたいで…。


  「どこまで?」


そう聞かれれば、少し考え込んでしまう。


蒼に触れたいだとか。

蒼を感じたいだとか。


でも、きっと蒼は今のままでも精一杯なんだと思う。


俺の言葉一つ、行動一つとっても頬を染める。


俺の方も、心臓がギュウッて締め上げられる気持ちになってくる。


  触れたい…


伝えれば、蒼は泣くかなぁ??
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