先生と私の関係
1人の女子生徒が瑠美に近づいてきた。
〔災難だったねー。あっ、いきなりごめんね!私1号車の1番後ろの大野未耶(おおのみや)っていうの!これから1年間よろしくね!うちのことは未耶って呼んでね☆〕
近づいてきた子は大野未耶って子だった。明るいし一緒にいて楽しそうなタイプだ。
『えっと、網河瑠美です。留美でいいよ!ホントとんだ災難だったよ!留美、英語苦手だからマジで焦った(笑)』
〔初対面だけど、当てられてた時この子英語苦手!って感じの表情してたよ(笑)〕
『あー、留美顔に出やすいってよく言われるんだよね!!』
〔うんうん。むっちゃ出てた!〕
こんな些細な会話から留美の記念すべき1人目の友達、そして親友が出来た。
担任といい呼び出しといい、今日はツイてない日かと思っていたけど、友達が出来たからそんな悪い日ではないかも。
とりあえずこの1年間は楽しく過ごせそうだ。
休み時間の度に未耶は留美のところに来てくれておしゃべりを楽しんだ。
今日1日がとっても楽しくてあっという間に放課後になった。
〔そういえば今日、留美飛鳥先生に呼び出しされてたよね?行かなくていいの?〕
『・・・・あっ、そうだった!!すっかり忘れてた。留美、羽鳥先生苦手なんだよね・・・。』
〔そう言ってる子ほどその人のこと好きになりやすいんだよね。ニヤニヤ〕
『留美が羽鳥先生を好きになる?ないない。それはない。』
羽鳥先生なんか好きになるわけがない・・・。ないよね・・・?
未耶とのおしゃべりを止めてしかたなく英語準備室に向けて廊下を歩き始めた。
< 11 / 17 >

この作品をシェア

pagetop