華〜ハナ〜Ⅲ【完結】
バイクの後ろに乗っている間も、夢と現実の間を行ったり来たりしているような感覚だった。
眠たくてしょうがない。
「……侑希、着いたぞ。」
「え、………ああ。ありがとう。」
ダメね。
頭がぼーっとする。
「ちゃんと寝ろよ?」
「ええ。」
「明日、連絡しろよ。」
きっとそれは、城に行くかどうかってことだろう。
「分かったわ。」
蓮士と別れ部屋に戻ると、吸い込まれるように眠りについた。