華〜ハナ〜Ⅲ【完結】




汗が浮かんだ額に触れようとした。



…人肌なんか、大嫌いなはずなのに。






指先が、ほんの少し、触れた瞬間だったと思う。














「っああああああああああああああああああああ!!!」






体中を切り裂かれるような痛みが全身に走って、心臓が破裂したんじゃないかと思った。




それと同時に考えられないくらいの頭痛が私を襲う。







きっと頭蓋骨が割れて粉々になったんじゃないか。


何かに脳みそがかき回されているんじゃないか。


すべての神経を炙られているんじゃないか。




痛みと自身の叫び声で何もわからなくなる中で、そんなことを思った。






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