華〜ハナ〜Ⅲ【完結】




―――――…
―――…




「わたしの名前は――。あなたは?」

「……ユウト。」

「ユウトくん、よろしくね。」





幼い声が響き、子供が二人、手を取り合っている景色が広がる。




女の子のほうは、笑顔だ。


努めて作った、笑顔。




「公園にいかない?おともだちがいるの。」



女の子はユウトという名前の男の子の手を引いて、部屋を出て行った。





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