華〜ハナ〜Ⅲ【完結】
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「はぁっ!……はぁっ……はぁっ……」
息が、出来ない。
「……はっ…はっ……」
くる、しい。
呼吸を上手くするのに、どれだけかかっただろう。
やっとおちついたのは、しばらく経ってからだった。
「…………。」
あれは、夢……じゃない?
ユウト、レン、アキト…
あまりにも聞き慣れたその名前。
それは何を意味するの?
「……苦しい。」
考え出すと、胸が苦しくなって頭が何か重たいもので叩かれているかのように鈍く痛む。