華〜ハナ〜Ⅲ【完結】




急いで手当がなされる。



私が周りを見渡していれば。




不自然に曲がったドア。

脚の折れた椅子に半分に割れたテーブル。

ヘコんだコンクリートの壁。




「………。」



まさかこれを、嘉がやったの?




「……落ち着いたか。」

「たぶん……。」




床に落ちた自分の血を指でなぞる嘉。



……まだおかしいんじゃない?


いつもの様子とは掛け離れてる。




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