華〜ハナ〜Ⅲ【完結】




小さなこと。


嘉はそう言ったけれど、そんなことが起こる原因となるものが小さいとは思えない。


今まで嘉が何をしても約束を守ってきたらしい父親が怒った原因。



それは、何?





私の頭の中では、一つの可能性が浮かんでいた。






「……ところで、侑希ちゃんと二人で話がしたいんだけど、いい?」



隣にいる私を覗き込む嘉。




「私は、いいわよ…」



聞けるのなら、聞きたい。


私の考えたことは当たっているのか否か。


< 75 / 278 >

この作品をシェア

pagetop