華〜ハナ〜Ⅲ【完結】
その頃は桜華もどんどん力を伸ばしてるときで。
毎日のように喧嘩して、この街はかなり治安が悪かった。
県外からもたくさんバイクに乗った集団はやってくるから。
「嘉、後ろ任せた。」
「了解、蓮。」
見た目が頭脳派だからだろうけど、俺はかなり狙われる方だった。
見た目からしてヤンキーな結都や李玖を狙うより、確実そうでしょ?
だけど、そんなナメてかかってくる奴を薙ぎ倒すのが楽しかった。
…きっと、ストレス発散だったんだ。
「嘉、つえーもんな。」
楓や李玖のそんな言葉も満更じゃなかった。
だって、ホントに喧嘩は強かったから。
――もちろん、蓮や結都は別格だけど。