華〜ハナ〜Ⅲ【完結】
「なんだよ〜」と言いながら李玖と楓がソファに座る。
「結都はバイク磨いてから戻ってくるってよ。」
「そうか、わかった。」
この幹部室は比較的静かだけれど、少し集中して外の音を聞いてみればバイクの音がする。
きっと下にはだんだんみんなが集まってきているんだろう。
「……ふぁあ…」
なぜだか、とても眠たい。
……疲れてる?まさかね。
「侑希、ねみいのか?」
「………ええ。」
いつもはこんなに眠たくなることはない。
夜ならなおさら。
…この生活にとうとう慣れたのかしら?
「送ってやるよ。」
バイクのキーをとった蓮士が立ち上がる。
私も特に何も言わず部屋を出ていく蓮士について行った。