華〜ハナ〜Ⅲ【完結】




***



「こんばんは。」

「こ、んばんは…」




例のパーティーに参加して、それももう半分ほどの時間が経ったころ。



運よく…いや、狙ってたけどね。


未也美さんと二人で話すことができた。




「色々と、お話しをうかがいたくて。二人で話しをできませんか?」

「……わかりました。」



人前という公開された場所で話す以上、家名にはある程度縛られる。




だけど俺たちはまだ跡取り予定の立場。



家同士が不仲だからといってこの場で出会ったのであれば、二人で話すのがおかしいわけじゃない。





「どうぞ、」

「ありがとう…」



見るからに乗り気じゃない彼女を、置いてあったソファに導いた。


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