先生の言うことがきけないの?
ば、ばれた!!
「みっかー!こっちこっち、はやく!!」
「はいはいはいはい今いくって」
「早く、先生来ちゃうよ!!」
あたし達は、誰もいない生徒会室に転がり込んだ。
「悠莉(ユウリ)、ほんとにこんなことして大丈夫なの?」
「大丈夫だって、こんなとこに誰も来ないよ」
「そっか」
2月末。
まだ暖かいとは言えない空気が、肌に刺さる。
ガサガサ
「ちょ、悠莉、もうちょっと静かに、音立てないで!」
「ごめんごめん」
「…いくよ」
「…うん」
「じゃじゃーんカルベーの新作!!」
「うっわー美味しそう!!ちょうだいちょうだい!」
あたしの学校は校則がとても厳しくて、破ったりしたら即停学。
で、あたしと悠莉は今、生徒会室で校則違反をしてる。
学校でお菓子食べちゃいけないとか、意味わかんないし。
いつもは優等生だし、疑われることもないよね。
たまには大丈夫だろう。