So Alive
楽しい時間はあっという間に過ぎ去るものである

全てのバンドを見終わる時間になってしまった

ラストはHi-Standardで終わりであった

一番最初の曲はイントロから来ていたお客さんの心を鷲掴みしていた

ベースから入りギターが入りドラムが入る

既に会場はダイブの嵐とかしていた

このバンドが大好きである若菜は人の上を気持ち良さそうに泳いでいった

私は唸る轟音の中ただただ曲を聞き入っていた

暴れるわけでもなくただただジッとステージを見ていた

震えが止まらず今にも爆発寸前であった

約四十分間私はジッとコーラを飲みながら聞いていたのである

贅沢なステレオで大好きな曲を聴いているようであった

最後まで見て終了を迎えると同時に夏の終わりのようでもあった


ライブが終わり帰りの電車の中ではまだ耳に残響音があり頭の中ではまだライブ中であった

夜寝る時もまだ頭の中で今日起きた出来事を繰り返し繰り返し思い返すのであった

少年の夏の日の夢はまだ続いている

< 122 / 130 >

この作品をシェア

pagetop