So Alive
メンキンペアが帰ってきて宮川ペア、益山ペア、正也ペアが次々と出発した


私は緊張していてまったく落ち着かなかった
タバコをハイペースで吸っていた

吸いすぎて気持ち悪くなるくらいだった

正也ペアが帰ってきていよいよ私と若菜の番だった

私はまだ若菜と手をつないだ事がなかった

つなぐのが恥ずかしかった

元気だった若菜も出発してから急に静かになった

草木に覆われた一本道を歩いていた

暑さと湿気が私達を苦しめる

歩いている最中は会話らしい会話をしていなかった

いや、恐怖と緊張で喋れなかった

最初の関門である井戸を発見した

「あれが井戸?」

と若菜が言うと私は

「そうだよ」

勝谷達の言う通り蓋が開いていた

「どうする?覗いてみる?」

緊張の為か既にタメ口になっていた

「いやいや…やめとこうよ…なんか出たらどうすんの…」

「そうだね。俺も怖いし…先に行こうか」

「うん」

気がつくと私のシャツにつかまっている若菜がいた

『びっくりした…若菜か…違うものだったらどうしよう』


そのせいもあり私は黙り続けていた

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