So Alive
ゴールに向かって歩くと脇の方で

「ガサガサ」

と音がした

私は声にもならない驚きで若菜にふいに抱き付いてしまった

若菜からしたら情けない男である

若菜は音ではなく私が抱き付いた事に驚いた顔をしていた

抱き付いた瞬間若菜は予想以上の汗をかいていた

私も汗だくだったが若菜の汗は私と違いなぜか綺麗に見えた

髪の毛が頬にくっついていて汗臭くはなくどこか香水ではないいい匂いがした

女性に抱き付いたのは初めてだった

やわらかくあたたかかった

びっくりはしたが少し安心している自分がいた


歩いているとゴールにつきみんなと合流した

なんかみんな疲れ果てていた

私や若菜も疲れていた
そのまますぐ近くの益山の家へと向かう

向かう途中、その場所から遠ざかるにつれみんなだんだんと元気になっていった


ホッとして私達は自販機で飲み物を買った

なぜか暗黙の了解のような感じでみんなスポーツドリンクを購入していた

やたら旨かった

久々に部活をやった感じが出ていた

< 26 / 130 >

この作品をシェア

pagetop