So Alive
冬なのにベニヤ板を運ぶ三人の頭からは白い湯気が…

三人とも運んでいる最中終始無言である

途中休憩をはさみながら座ってジュースを飲みながら一服していると益山が

「そういえばさぁ、高校の合格発表って何時だ?」

メンキンが

「確か卒業式の次の日だよ」

私も知らなかったせいか二人揃って

「へぇ~」

この時点で私、益山、メンキンの三人は別々の高校へ受験した

他の仲間内では益山、勝谷、正也の三人は同じ高校を受けていた

私は少し寂しそうに

「みんなバラバラになっちゃうね…俺だけみんなとは電車が逆方向だからな…」

益山が

「何行ってんの?帰って来てから遊べばいいじゃん!なにひとつ変わらんじゃないか!」
その言葉を聞いてちょっとホッとしている自分がそこにはいた


しばらく三人とも黙るとメンキンが

「おいっ、早く行こうや。日が暮れてきちゃうし五時から見たいアニメがあんだよ」

「あっ、俺も見たいんだ」

と結局見たい番組がある為に急いで勝谷の家へ向かった


勝谷の家に着くなり外には「床」だったと思われる板がボロボロの状態で置いてあった

勝谷の家に入る時は玄関からではなく、窓から入るのである

雨の日なんかは屋根が無い為、靴がビチャビチャになるという大惨事が…


ボロボロの板を見た三人はニヤニヤしながらどこか悪そうな笑顔で窓を開けると必死に治そうとしている勝谷がいた

「ぎゃはははは!」

「お前らが来てたせいだからな!」

勝谷が逆ギレを始めた
「大体ユキが太りすぎなんだよ!」

私は罵倒されていたが笑いが止まらなかった

普段クールな振る舞いをする勝谷が床を必死で治しているからだ

「もうわかったから早く手伝ってくれ」

笑いながらも四人で協力して部屋を治すのであった

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