So Alive
「今日なぁ、若菜泊まるかもしんねぇよ」

私が母親にそう言うと

「大変!新しい布団出さないと!部屋掃除しないとダメだね。アンタも自分の部屋掃除しなさい」

まるで家庭訪問時の家庭だった

掃除をしていると若菜から電話が

「着いたよ」

「お、わかったよ」

私は玄関まで迎えに行き招き入れた

「おじゃましまーす」
奥の部屋からは母親が

「ハーイ!」

いつもの声のトーンより高いのは確かだった
若菜はケーキや食料を持ってきていた

「いっぱいあるから!食べるでしょ!」

「ああ」

クリスマスらしい感じになっていた

二人だけの宴は着いてすぐに始まった

世の中の恋人達がする事を私もしていた

ケーキを食べてお互いにプレゼントを交換した

私にとっては初めてで新鮮であった

夜十二時近くになった頃ストーブの灯油が切れていた

部屋はだんだん寒くなっていきこたつだけでは厳しい状態だった

ふたりして寄り添いながらテレビを見ていると私が

「寒いな…」

「寒いね…」

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