So Alive
「ユキ、よく聞くだろアワビに似てるって。ありゃ本当だ。実際見ると少しヘコむぞ」

「マジで言ってんの?俺ちょっと怖いなぁ」
「大丈夫!最初だけだよ。実際気にならなくなるしな」

「へぇ~」

「アソコの音聞かせてやろうか?」

「どうやって?」

「お前、定期券持ってたら貸せ」

「ああ」

私は財布から定期券を取り出し益山に渡した

「よく聞いてろよ」

そう言うと増山は定期券を親指と人差し指で縦に持ち、もう片方の手で定期券をビラビラと早く動かしていた

『ミチャミチャミチャミチャミチャ…』

「ユキ、これ!これ」
まわりのみんなは大爆笑していた

「おおぉ!こんな感じか!」

「ハァ、ハァ、そう!あとは実践してみてくれ」

「ああ」

正也が

「よくそんなの気付いたな」

「あぁ、たまたま定期いじってたらミチャって音がしたからかな。やたらリアルな音するだろ」

「そんなんだったら俺もあるぞ」

メンキンが言ってきた

「ちょっとトイレ行ってくるからそのあとで見せてやるよ」

< 62 / 130 >

この作品をシェア

pagetop