So Alive

喋っているうちに目的地でもある駅へと着いた

そこから駅から約十五分歩いた緒方の家へと向かう

家に着くなりたくさんのボードがあった

どうやらみんな緒方の家に置いてあるようだ
「じゃあ着替えるか」
緒方はそう言うと全員分のウェットスーツを出した

和義と洋太は自分用があり着替えていた

「誉志幸、はいこれ」
緒方は少し大きめのスーツを差し出した

「着れるかな…」

私は少し不安の声を出すと緒方が

「大丈夫だよ！一番デカいやつだから！」

私は着て後ろにあるチャックを上げようとした

「一気に上げるぞ！」
緒方が言うと

『ジィー』

私の体はピチピチの黒豚になった

お腹が出ていた

「やばいねこれ…」

私がそう言うと洋太が
「大丈夫だよ！誰もそこ気にしないし」

「マジで？」

「ああ」

ちょっとホットしていた

「じゃあこれ誉志幸のな！」

緒方は私にボードを渡した

「誉志幸初心者だからロングでいってみようか！」

「なんか違うの？」

「うーん、ショートとロングではバランスの取り方が違うかな…俺もよくわからんけど」
「へぇ」

みんなボードを脇に抱え海へと向かった

その格好はまるでThe Beach Boysのアルバムジャケットのようだった