乱華Ⅰ【完】
プロローグ
―篭の中の鳥は幸せなのか?―
常に周りを見ていた。
顔色を伺うように接する私はバカなのだろうか?
それでも私に縋れるものなんてなくって。
それでも孤独には耐えられなくて。
決して向けられる事のない笑顔、優しさ、信頼。
その片鱗でも感じたかった。
―自由を手に入れた鳥は、自由に大空を飛べるだろうか?―
もう顔色を窺って生きるのはやめよう…
そう思うようになったのはいつからだったか…
今ではわからない。
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