乱華Ⅰ【完】
「はぁ」
教室の前をスタスタ、通り過ぎて、ふと目を向けた先―…
「おっ」
「…」
「佐伯じゃねーか」
ガシリ、肩を組んだそいつ。
なんで、いるの…
「お前朝から葬式みたいな面してんなよなぁ」
「はぁ…?」
葬式だと?
誰が葬式みたいな面だよ。
例えそんな面してたとしても、それは朝からアンタに出会ったからだよ。
ギロリ睨みつければ「おーおー威勢がいいなー」手を肩からパッと離して、へらへらと笑うそいつ。
すっげぇ、面倒くさいそいつ。
担任。
宮地。