乱華Ⅰ【完】
〜side.心〜
「ねぇどこ行くの…?」
修に無理矢理押し込められたら車の中には、既にスタンバイしていた梶さんがいた。
今日も龍が立派っすね。
その隣、助手席には司が座って梶さんと話し出す。
お前ら2人私の話し無視かよ。
「着いてきたらわかるからさ〜オメーは大人しく乗ってろ」
隣に座った修は、ズビシッ私の額を小突いてタバコをふかしだした。
…ヘビースモーカーめ。
お前なんか肺炎になればいい。
車内がもくもくと修の吐き出す紫煙で白くなっていくから、少し窓を開けて視線を窓の外に向けた。
が、
「オメー聞こえてんよ〜?」
ガシリ、肩に腕を回されて直接煙を吐き出された。
こいつ最悪!!
煙いわ!!!
けほけほ咳込んで、涙目で修を睨めば「誘ってんのか〜?」
違うし!!
イライラするなコイツ!!
女には優しいんじゃねぇのかよ!
タラしが!!!
「アンタは嫌だ」