乱華Ⅰ【完】



〜side.心〜



「ねぇどこ行くの…?」



修に無理矢理押し込められたら車の中には、既にスタンバイしていた梶さんがいた。



今日も龍が立派っすね。



その隣、助手席には司が座って梶さんと話し出す。



お前ら2人私の話し無視かよ。



「着いてきたらわかるからさ〜オメーは大人しく乗ってろ」



隣に座った修は、ズビシッ私の額を小突いてタバコをふかしだした。



…ヘビースモーカーめ。
お前なんか肺炎になればいい。



車内がもくもくと修の吐き出す紫煙で白くなっていくから、少し窓を開けて視線を窓の外に向けた。



が、



「オメー聞こえてんよ〜?」



ガシリ、肩に腕を回されて直接煙を吐き出された。



こいつ最悪!!
煙いわ!!!



けほけほ咳込んで、涙目で修を睨めば「誘ってんのか〜?」



違うし!!



イライラするなコイツ!!
女には優しいんじゃねぇのかよ!
タラしが!!!



「アンタは嫌だ」

< 110 / 294 >

この作品をシェア

pagetop