乱華Ⅰ【完】


シャラン、首で音が鳴る。



何、なんて聞かなくてもわかるそれ。


確認すれば、手にある違和感。



ネックレス。



「…どうして?」


「お前が乱華の“姫”だって証」


「俺らとお揃いなんて死んで喜べよ」



死んだら喜べねーよ。
タクのわけのわからない、上から発言に不快感を露わにするしかない。



てか、お揃いなんだ…
言われるまで気づかなかったけど、確かにお揃いだ。



特攻服姿の彼らの鎖骨にあるそれは私の首にあるものと同じデザイン。



颯人、タク、正宗、修、司。
5人の首にも同じものが掛かっていた。



シルバーの鎖にシルバーの長方形のモチーフのそれ。
中には黒い石が埋められている。



それは、彼らの、だ。



私のは埋められた石が何故かピンク。



正にお揃い。



「それ、外したらダメだからね」



メガネをクイッと持ち上げて、エセスマイルの正宗だけれど言ってる事はちょっと怖い。



「…外したらどうなるの?」


「…さぁな」



颯人が不敵に笑うからっ!
絶対に外さない様にしようと思います!


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