乱華Ⅰ【完】
「まぁホラ自己紹介しな」
ぽんっと背中を叩かれ促される。
それにハッとして自己紹介をした。
「佐伯心(サエキココロ)です。……よろしく…」
しかし居心地が悪い。
思っていた以上に愛想のない自己紹介をしてしまったのは、この雰囲気のせいに違いない。
私を見てる男どもは最早ガン飛ばしているようにしか見えない。
すっごい勢いでメンチきられてるんですけど!
それに比べて数少ない女子はというと、私には興味がないって感じで鏡やら携帯やらいじっている。
………何ココ。
「じゃぁとりあえず佐伯は窓際の一番後ろに座れ」
心の中で憤りを感じながらも、とりあえず担任が私の席を窓際の一番後ろに指定する。