乱華Ⅰ【完】





うっそ!
ちょっとマジで!?

無理なんだけど!
無理なんだけど!!




麗奈の合図を皮切りにナイフを持った金髪男 の横にいたガタイのいい男に、思いっきりドアに身体を押さえつけられた。
そのはずみで頭をドアに打ち付けられる。



いったい!!





麗奈とその御一行は“動画撮っておいてよ!”と言って何が楽しいのか笑いながらこの場を離れて行く。


…狂ってる。
こんな事態にしておきながら、笑ってるあの女達にそんな感情が湧き上がる。





「へへっ1番のりー」



頭がぐわんぐわん揺れた一瞬の隙に、ナイフを持った男が薄ら笑いを浮かべながらシャツのボタンを乱雑に外した。

露わになった素肌を見て誰かが固唾を飲んだのがわかった。





「お、おい!やっぱ俺に先にさせろよ!」

「あ?何今更言ってんだよ!さっき順番決めただろ!」

「おい!いいからさっさとやれよ!」



茶坊主の男が私のボタンを外した男の肩を掴んで言う。
今更仲違いしているのをガタイのいい男が咎めるが、それで一瞬隙ができた。



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