乱華Ⅰ【完】
!!!!
なんかコッチ来るんですけど!
声にならない声が漏れる。
何?
なに?
ナニ!?
「お前昨日の女!」
ズカズカと一直線に私の前まで来たオレンジ頭…もといタク(だっけ?)は私の顔をまじまじと見てきた。
近い近い近い。
現状把握できない私はただ、じろじろと見られる事に不快感を露わにするだけ。
それに続きタクと一緒に教室に入ってきた茶髪もこっちにやってくる。
「……」
なに、この状況……
目の前にはオレンジ頭。
右隣りには明るい茶髪。
見ず知らずの他人に囲まれてパンダの様にジロジロと見られる居心地は、間違いなく今日一番で最悪。