乱華Ⅰ【完】
…ねぇタク、あんたなんでそんなに荒れてんの?
何があったの?
あんたの仲間が心配してるってのに、こんな所で何やってたの?
「あの時も今回もタクのせいじゃねーだろ!?」
「…うるせぇよ」
司の声、聞こえないの?
心配してるんじゃない。なのにうるせぇよって何よ。
ドアの前に立ち尽くしていた足を一歩踏み出せば修の「やめとけよ」って言う声が聞こえた。
なんでみんなして止めるの?
私じゃ何の解決にもならないから?
そんなの分かり切った事。
だけどじっとしてなんていられない。
何の役にも立たないかもしれない。
でも話を聞いて受け止める事くらいはできるんじゃないの?
私はあの時タクに話聞いてもらって、良かったって思ってる。
だったら今度は私の番でしょ?