乱華Ⅰ【完】
とある倉庫
薄暗い倉庫内。
ドラッグに魂を抜かれた奴、快楽に溺れる奴、様々な堕ちた輩がいる。
それを上の階から眺めて、哀れみなのか、蔑みのなのか、よくわからない視線を投げかける黒髪の男。
耳には携帯を当てていた。
「だーかーらぁ、知りたいんだろ?佐伯心の居場所を」
黒髪の男は薄ら笑いをうかべながら挑発的に電話の相手に問いかける。
その表情はおもちゃを見つけた子供のようにキラキラとしていた。
受話器からは声を荒げる声が聞こえるが、それをうざいと言わんばかりの表情で受話器から耳を遠ざける。
「あ?まだ教えねぇよ。知りたいならまずはコッチの言う事聞けよ」
下では男達が小競り合いを始めたのか少し騒がしくなったが、それを視界に捉えても我関せずといった様子。
その黒髪の男の横で金髪の男が手に持つナイフをくるくると回し、冷めた瞳で小競り合いを眺めていた。
…口元に孤を描いて。
「じゃぁ、交渉成立っつー事で。頼むよ蒼欄の総長さん?」
携帯をポケットに仕舞いニヤリ不気味な笑みを携えた。
「…これから楽しくなるな―ねぇ、省吾」
「…」
底なし沼のような瞳の奥でゆらゆら見え隠れする狂気。
今もまだ口元に緩やかな弧を描いていて、何を考えているのか…残虐な笑みを浮かべていた。
薄暗い倉庫内。
ドラッグに魂を抜かれた奴、快楽に溺れる奴、様々な堕ちた輩がいる。
それを上の階から眺めて、哀れみなのか、蔑みのなのか、よくわからない視線を投げかける黒髪の男。
耳には携帯を当てていた。
「だーかーらぁ、知りたいんだろ?佐伯心の居場所を」
黒髪の男は薄ら笑いをうかべながら挑発的に電話の相手に問いかける。
その表情はおもちゃを見つけた子供のようにキラキラとしていた。
受話器からは声を荒げる声が聞こえるが、それをうざいと言わんばかりの表情で受話器から耳を遠ざける。
「あ?まだ教えねぇよ。知りたいならまずはコッチの言う事聞けよ」
下では男達が小競り合いを始めたのか少し騒がしくなったが、それを視界に捉えても我関せずといった様子。
その黒髪の男の横で金髪の男が手に持つナイフをくるくると回し、冷めた瞳で小競り合いを眺めていた。
…口元に孤を描いて。
「じゃぁ、交渉成立っつー事で。頼むよ蒼欄の総長さん?」
携帯をポケットに仕舞いニヤリ不気味な笑みを携えた。
「…これから楽しくなるな―ねぇ、省吾」
「…」
底なし沼のような瞳の奥でゆらゆら見え隠れする狂気。
今もまだ口元に緩やかな弧を描いていて、何を考えているのか…残虐な笑みを浮かべていた。