乱華Ⅰ【完】
「…なんでもいい」
ポツリ呟く私に「そっか」と正宗は言って、和真さんに「俺と一緒で」と言っていた。
「お前ちゃんとメシ食ってんのかぁ?」
和真さんが注文を繰り返して、この個室から退室したと同時に、向かいに座るタクが私を品定めするかの様にジロジロと見て声を発する。
「…食べてる…よ?」
「おいおい、なんでそこ疑問系なんだよ〜?お前ちょっと今日食ったもん言ってみ?」
修は速攻でタバコに火を点けて、白い紫煙と共にそんな言葉を吐き出した。
「コーヒー…?」
「他には?」
私が答えてたっぷり20秒は経った後、正宗が問う。
「…」
「お前なぁもうちょい食え。んで太れ」
「そーだよ〜俺はもっとこう、ムッチリした身体の方が好みなんだよ〜」
タクと修は私の胸の辺りを見て、はぁと溜め息を吐く。
「悪かったな」
貧乳で。
失礼過ぎやしないだろうか?
少しムッとして、言えば「俺が揉んで大きくしてあげるよ〜」修が手を開いたり、閉じたりしながら言う。
これは間違いなくセクラハである。
もう、無視しようと思う。