乱華Ⅰ【完】


一応心配してんだぞ。こっちは。



何でもありの奴らが十数人と、颯人、タク、修、司の4人で大丈夫なのか、って。



なのに…



クックックと喉で笑いをかみ殺してる運転席に座る奴に殺意を覚えた。



殺すぞ、ハゲ。



「…心ちゃん」


「…あ?」


「口に出てるよ」


「………。」



ギャハハとハンドルをバシバシ叩きながら笑う龍のお兄さん。
いや、可笑しいでしょ。



そこ笑う所じゃないでしょ。



殺すぞ、ハゲって言われて何で笑ってんの?



正宗も笑ってるし。



意味がわかんないんですけど!


「クックッ…いやー気が強ぇなぁ心ちゃんは」



笑い終えたのか、はぁっと息を吐いた龍のお兄さんは続けて



「あいつらは、強いよ」


「…」


「もう終わったしね」



その正宗のまさかな一言に前のめりになる。



もう終わった!?
ハイ!?



「言っただろ。味方が多いって」


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