乱華Ⅰ【完】
「心ちゃん。普通わざわざ俺達にそんな分かりきった事言わないよ?捕まった状態で。バカじゃないんだから」
ニコリ。
正宗がブラックスマイルを出してきた。
バックに死神もつけておりますが。
…怖いんですけど。
この人、この中で一番怖いんですけど!!
「そう、ですね」
正宗の恐ろしい笑みに耐えきれず、目線を下に向け冷や汗かきながら答えた。
その考えに至ってしまう私はバカだと。
安易に正宗は言いたいわけね。うん。わかった。
なんて口が裂けても言わない。
怖いから。
「なーんかあいつの口振りからして、お前が本間に喧嘩売ったからって感じじゃねぇんだよな〜」
スパスパタバコを吸う修がポスン、隣に腰を降ろしたと同時に颯人がデスクに座る。
「…でも、私…知らない」
マジで。
「まぁ調べてはみるよ」
カタリ立ち上がった正宗が携帯片手に部屋を出て行った。
「…………」
利用価値…か。