桐華ー天然ボケ男が学園の王子様(女子)に恋しちゃったら【完】
恋理さんすげープライド高いから、彼方相手でも泣きつくとか滅多にしない。
……え、俺が追い込んだの? 恋理を受け止めた彼方から冷えた視線が一瞬……。
「氷室くん、また明日。恋理ちゃんも」
混乱する俺に、桐さんが言った。助け舟のように。
気づけば別れ道。俺は拙く肯く。
「桐、気を付けて帰るのよ」
「恋理ちゃんもね。じゃあ、また」
「あ、うん。またー」
「明日はお前、大人しくしてろよ」
「彼方さんに言われたくない! あなたこそ悪行を懲らしめなさいよ」