桐華ー天然ボケ男が学園の王子様(女子)に恋しちゃったら【完】


そうか……桐さんは巻き込まれたというか、間接的に関わってしまったようだ。
 


でも、気になることはいくつもある。



「じゃあ――これを入れた子たちははっきり見た?」



「うん。そのことを訊こうと思っても、向こうも私が見たってわかってるみたいで、朝からシカトされてて……それでさっき凹んでた」



「……ごめん。巻き込んじゃったね」
 


また小さくなる桐さんがいたわしくて……思わず頭を引き寄せてしまった。
 


……胸に抱き込んだ桐さんの存在が、震えている。



< 167 / 339 >

この作品をシェア

pagetop