桐華ー天然ボケ男が学園の王子様(女子)に恋しちゃったら【完】
そうか……桐さんは巻き込まれたというか、間接的に関わってしまったようだ。
でも、気になることはいくつもある。
「じゃあ――これを入れた子たちははっきり見た?」
「うん。そのことを訊こうと思っても、向こうも私が見たってわかってるみたいで、朝からシカトされてて……それでさっき凹んでた」
「……ごめん。巻き込んじゃったね」
また小さくなる桐さんがいたわしくて……思わず頭を引き寄せてしまった。
……胸に抱き込んだ桐さんの存在が、震えている。