桐華ー天然ボケ男が学園の王子様(女子)に恋しちゃったら【完】
また足掻いてみるか。
傷つけてしまう自分が嫌で、識輝ちゃんみたいになろうって足掻いたけど。
今度は自分、自身のために。
他人を理由に、自分を決めるのではなく。
「あー、それから」
「なんですか?」
「お前が下手なこと言ったらひむにお前の名前バラすから」
「はあっ⁉ 今度は脅しですかっ? 本当に性格悪いですね」
「いい性格してるな、って言われんだけどな。結構」
「それは嫌味でしかないと思いますが」
……この人と同族って、ほんとやだ。