桐華ー天然ボケ男が学園の王子様(女子)に恋しちゃったら【完】
「俺はどうかなー」
はぐらかして笑うと、恋理さんはむすっとしてしまった。
いや、違うんだよ恋理。
俺は、俺こそが――彼方と恋理から離れるべきなんだ。
自分の足で歩く場所が、たとえ数センチしか離れていない場所だったとしても。
もう二人とは手を繋いではいられない。
そんな気がするんだ。
……桐さんという目標がある今、たぶん俺は、いい機会。
……チャンス?