桐華ー天然ボケ男が学園の王子様(女子)に恋しちゃったら【完】
――というわけで、変則試合、俺と桐さんVS彼方。恋理さんは相変わらず平坦な瞳をしていた。
「こちらが二人なので、彼方さんボールからどうぞ」
「上から目線うぜえな。……じゃ」
ボールの感触を確かめるようにワンバウンドさせて彼方はシュートモーションに入り――投げられたボールは俺と桐さんを軽々超えて、スリーポイントシュートが決まった。
「………」
桐さんが目を見開いて固まっている。
……まー驚くよな。
この距離でリングに当てないで決めるって。
全然なまってないじゃん。
「桐さん、彼方はスリーが一番得意です」