桐華ー天然ボケ男が学園の王子様(女子)に恋しちゃったら【完】
俺の進む先には桐さんがいるみたいだ。
そして出来たら、手を繋ぎたい。
願いが音になる。
「だから! あたしも責任とらなきゃね! 彼方に告白して、氷室より先に恋人になったるわ!」
「恋理さん、勇ましいな」
「当り前よ。弱くなるのはあたし、彼方の前だけにするわ。あんたに甘えていいのは、もうあたしじゃないから」
吹っ切れたような、爽やかな笑みだった。
それは、彼方によく似ていた。