桐華ー天然ボケ男が学園の王子様(女子)に恋しちゃったら【完】


一人での帰路。
 


考え事をしていた頭にそんな音が響いた。
 


振り返るとそこには携帯電話で話し中の女子がいた。



こちらには気づいていない様子の横顔を見て、俺は向きを戻した。



正直、もうあいつらには関わりたくない。



晃の方だってそう思っているだろう。



あんな事件を起こした方との縁戚関係なんて、ない方がいいと思う。
 


でも。
 


あの暴走列車から聞こえた言葉は、妙に胸に残った。
 


……地球最後の日、なんて、ファンタジーかよ。
 


現実にあるかもしれないファンタジー。
 


……その問いかけが、胸に落ちた。




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