女神は不機嫌に笑う~小川まり奮闘記①~
頭の中で斎のやたらと整った笑顔を思い出した。その綺麗な口から出てくる、仰天するほどの暴言。
あれだ。あれに、私はひたすらボロボロになったのだ。
バカ男が言った、数々の暴言を後悔させてやりたい。
2年5ヶ月の付き合いの中で全部対等でなかったなんて認めるのが一番嫌だったのかもしれない。
楽しいときだって、あったでしょう?と。
私を好きだったことだって、あったでしょう?って。
これだな、やっぱり私は、一言謝って欲しいのだ。そして女性を大事にしてほしい。女性は道具なんかではなく、好き勝手言える対象物なんかでもないってこと、ちゃんとした人間として扱ってほしいのだ。
・・・・ってことは。
きっと今までバカになんかされたことがないだろう(女性には、だけど)あの男の、男としてのプライドを完膚なきまでに破壊する。
今まさにあのバカ野郎の毒牙にかかりかけている女の人がいるはずだし、それを阻止する(私だけがカモだったわけはないと思う)。
出来たら、仕事そのものを奪いとる(首になる痛みを思い知れってんだ)。
これね、この4点。
そして・・・・やっぱり、や~っぱり後ろから近づいて階段の上で背中も押してみたい。手ではなく、足蹴りしてやりたい。するとヤツは階段を転がって落ちて・・・わはははは。
「――――――――」