pianissimo.
「病院行ってたの? また戻る?」
「え? あ、うん。着替え着替えってうるさいから、すぐ戻らないと」
どうしよう。私も行きたいな、お見舞い。何となくだけど。
「一緒に行く?」
さすがはライガの妹だ。察しが良いというか何というか……。
「うん。行きたい」
「じゃ、行こう。ちょっと待ってて、すぐ着替え取って来るから」
言って彼女は小走りで玄関へと移動し、ガラリと扉をスライドさせる。
「迷惑じゃないかな?」
呼び止めるように声を掛けると、
「なんで? ヒロ兄、きっと大喜びだよ」
満面の笑顔で振り返った彼女は、朗らかにそう答えてくれた。
ライガのお兄さん、『ヒロ』さんが入院している市民病院までは、ライガの家から自転車で30分近くかかった。こんな距離を何度も往復させるなんて……。
けれど、妹の『静江』ちゃんは、さほど苦にしている風でもなく、寧ろ喜んでお世話をしている様に見えた。
きっと、凄く仲がいいんだと思う。
「え? あ、うん。着替え着替えってうるさいから、すぐ戻らないと」
どうしよう。私も行きたいな、お見舞い。何となくだけど。
「一緒に行く?」
さすがはライガの妹だ。察しが良いというか何というか……。
「うん。行きたい」
「じゃ、行こう。ちょっと待ってて、すぐ着替え取って来るから」
言って彼女は小走りで玄関へと移動し、ガラリと扉をスライドさせる。
「迷惑じゃないかな?」
呼び止めるように声を掛けると、
「なんで? ヒロ兄、きっと大喜びだよ」
満面の笑顔で振り返った彼女は、朗らかにそう答えてくれた。
ライガのお兄さん、『ヒロ』さんが入院している市民病院までは、ライガの家から自転車で30分近くかかった。こんな距離を何度も往復させるなんて……。
けれど、妹の『静江』ちゃんは、さほど苦にしている風でもなく、寧ろ喜んでお世話をしている様に見えた。
きっと、凄く仲がいいんだと思う。