pianissimo.
誰のせいだと思っているんだ、と……。こんな風に、きゅーきゅー苦しいほどに締め付けられる胸の痛みに、私が必死で耐えているのは――


誰のせいか、ライガはわからないの?




「だったら……、だったら話し掛けなきゃいいじゃん。そしたら私のこんな顔、見なくて済むよ?」


「昨日はあんなに笑ってたのに、今日はなんで? やっぱ俺とのこと誤解されたら迷惑? そんなもん、言いたいやつには好きなだけ言わせとけば良くね? 別に先輩が気にすることねーよ」


「私が気にしなくても、ライガの彼女は気にするよ。今朝だって喧嘩したんでしょ? そういうのも全部、すぐに学校中に広まるんだよ? ライガたちは常に注目されてる。もっと自覚した方がいいと思う」


< 73 / 401 >

この作品をシェア

pagetop