pianissimo.
けれど、やっぱり一日一回は眺めないと気が済まない。習慣とは恐ろしい、まるで麻薬だ。と言っても週末は、わざわざ登校してまで花たちに会いたいとは思わないのだけど。
「まあでも、一応」
「ふうん。ご苦労さん」
郁香が右手を軽く上げて言う。けれどその直後、呆れた風な小さな溜息をポッと吐いた。
郁香は私と違って要領がいいし、人付き合いが巧い。だから私が居ない時はいつも、他のグループの中に違和感なく溶け込んでいる。
それでも昼食後、私が一人でいそいそと中庭へ出掛けて行くのを、いつも寂しそうに見送る。
誘っても一緒に来てくれないんだから、私にはどうしようもない。
――って、我儘女の言い分だなぁと自覚はしている。
「まあでも、一応」
「ふうん。ご苦労さん」
郁香が右手を軽く上げて言う。けれどその直後、呆れた風な小さな溜息をポッと吐いた。
郁香は私と違って要領がいいし、人付き合いが巧い。だから私が居ない時はいつも、他のグループの中に違和感なく溶け込んでいる。
それでも昼食後、私が一人でいそいそと中庭へ出掛けて行くのを、いつも寂しそうに見送る。
誘っても一緒に来てくれないんだから、私にはどうしようもない。
――って、我儘女の言い分だなぁと自覚はしている。