pianissimo.
桃色パンジーは一緒じゃないのか、と。どうでもいいことに安堵しつつ、急いで駆け寄ってライガの傍らにしゃがんだ。


寝ている。というか爆睡。危機感などまるでない安らかな寝顔、可愛い……。


――じゃなくて。しっかりしろ、ここへ来た本来の目的を思い出せ、と手の平の下ら辺で自分のこめかみを軽く小突いた。



「ライガ、起きて」

身体を揺すって言ってみたけれど、反応はない。よっぽど眠いのかな……。

――って、だからそうじゃない!


ゆるだらホッコリな寝顔を見ていると、ついつい私まで思考がダラけていけない。


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