ライオンとパンダ
 私が小さく振り返ると、薄暗くて良くわかんなかったけど、約三十メートル後ろに、半田君が言うとおりパンダがいた。

「パンダだ・・・」

 一瞬凍りついた私を見た半田君は、
「ライオンさん大丈夫っす、俺が絶対守るっす。」

そう言って私に自転車を渡した。

「俺がパンダ捕まえてきますよ、ボコボコにしてきますよ。」

 何て頼もしいんだ、そんなこと言われたら惚れちゃうよ、いやもう惚れてるよ。

「それじゃあ行ってきます!」

「半田君待って。」

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