ライオンとパンダ
 誰だろう?こんな時間に新聞屋かな。

「いいよ、私でるからライオン座ってな。」

 曽和子は袖で涙をふいて、玄関のドアを開けた。

「あれ?誰もいない、今時ピンポンダッシュ?」

 曽和子は外に出てキョロキョロと見渡した後、

「何これ?」

と言って部屋の中に戻ってきた。

「何か置いてあったよ。」

 そう言うと曽和子は私に小さな紙袋を渡してきた。

 中身はねぇ、傷薬とバンソウコウ。


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