ライオンとパンダ
「あいつよ。」

 私が見たストーカーは、曽和子が言う通りの小太り、少しボロッとしたコート姿だった。

「曽和子、あいつたぶんコートの中裸だよ。」

「寒いのにね。」

 何だろう曽和子ぜんぜん怖がってないじゃん、もしかして曽和子ただたんにバーテンに送ってもらいたかっただけなんじゃ。

「曽和子そろそろ仕掛ける。」

「そうね。」

 私達は一つ唾を飲み、全力でストーカーに向かって走っていった。

 ちなみに私達の作戦はこうだ、相手が追ってくるんだから、私達が逆に追ってやれ作戦、いわいる目には目を歯には歯をなのだ。

< 56 / 479 >

この作品をシェア

pagetop