なみだdoll
「次は大町駅~大町駅~出口は左側です」




アナウンスが入り、あたしの降りる駅だと気付いた。




「あ、慶ありがとね?じゃあ、またあしたね?」




そう言ったと同時に慶に抱きしめられた。





「ちょ・・・慶??」



やだよ・・・ちょっと、麗衣がいるのに・・・。




「瑠香、行くなよ。なぁ俺んち泊まっていかないか?」





慶のふわふわでハチミツ色のねこ毛が頬にあたってくすぐったい。





「えっと・・・・「お前らそこ邪魔、降りられない。」




その声にハッとした。麗衣がいたから。あの低くてハスキーな麗衣の声だったから。















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