なみだdoll
「ごめんね・・・?全部あたしのせいなのにね・・・」




「ち・・・違います。町田さんたちが悪いんです・・・あたし、逃げちゃいました、毎日いじめられて苦しくて苦しくて」





杏莉の目から大粒の涙がこぼれおちる。




「立花さん・・・あたしもね、あたしも逃げちゃったんだ」




「・・・・」






「侑李が、どんどん怖くなっていって。自分はなんて力がないんだろうって・・・助けたいのに助けられなかった。それでみんなと違うこの高校を受験したんだ」





「ふぇ・・・ひっく・・・うぅ・・・」





あたしはボロボロな杏莉を抱きしめた。




「二人で強くなろ?」




< 29 / 48 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop