誠の桜に止まる蝶
「君の名前は?」
慌てたように口を開く。
「あ、舞桜 蝶(ちよ)です。」
「ふうん。なんて字を書くの?」
いつもは他人の名前になんか興味がないけれど
どうしてかこの子の名前だけは気になってしまった。
「まうさくらにちょうって書きます。」
「いい名前だね。」
まさにぴったりの名前だ。
桃色の瞳が印象的な女の子。
「あの、すみません・・・降ろしてもらえませんか?」
今の状況をやっと理解したのか、蝶ちゃんは顔を真っ赤にしながら小声でつぶやく。
「ん?やーだよ♪」
「なっ///」
思わず意地悪をすると蝶ちゃんは真っ赤な顔と瞳に涙をためながらこちらをみつめてくる。
その顔・・・ずるい。
だけど平静を装う。
「降ろしたら蝶ちゃんどっかに飛んで行きそうだし。」
「と、飛んでなんかいきませんよ。」
本当に手放したらいなくなってしまいそうな
2度と逢えなくなってしまいそうな
そんな気がした。
だから僕は手を離すことができなかった。
慌てたように口を開く。
「あ、舞桜 蝶(ちよ)です。」
「ふうん。なんて字を書くの?」
いつもは他人の名前になんか興味がないけれど
どうしてかこの子の名前だけは気になってしまった。
「まうさくらにちょうって書きます。」
「いい名前だね。」
まさにぴったりの名前だ。
桃色の瞳が印象的な女の子。
「あの、すみません・・・降ろしてもらえませんか?」
今の状況をやっと理解したのか、蝶ちゃんは顔を真っ赤にしながら小声でつぶやく。
「ん?やーだよ♪」
「なっ///」
思わず意地悪をすると蝶ちゃんは真っ赤な顔と瞳に涙をためながらこちらをみつめてくる。
その顔・・・ずるい。
だけど平静を装う。
「降ろしたら蝶ちゃんどっかに飛んで行きそうだし。」
「と、飛んでなんかいきませんよ。」
本当に手放したらいなくなってしまいそうな
2度と逢えなくなってしまいそうな
そんな気がした。
だから僕は手を離すことができなかった。