誠の桜に止まる蝶
「おい。総司。誰だそいつ。」

土方さんが足早に近づいてくる。

あ、土方さん居たの忘れてた。

「土方さん。この子蝶ちゃんって言うんですよ♪」

「蝶?」

怪訝そうな顔で蝶ちゃんを覗き込む。

そんな土方さんにおどおどしながらも話し始める。

「あの・・・舞桜蝶です。初めまして。土方歳三さん。」

「お前、なんで俺の名前知っているんだ?」

「あっ・・・」

しまったという顔になる蝶ちゃん。

「もしかして、お前間者か?」

警戒しながら土方さんが刀に手をかけて尋ねる。

「えっと・・・その・・・」

どもりながら答える蝶ちゃんをそっと覗き込む。

「蝶ちゃん、そうなの?」

もしもそうなら俺は君を殺さなければならない。

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